NetHack Variant Update 2013

この記事は Roguelike Advent Calendar 2013 の14日目の記事です。


id:dis-c氏がadvent calendarを立ち上げてくれたので2番手として名乗りを上げてみました。
最近どうもRoguelikeを遊んでいなくて僭越ではありますが、こういうのは勢いが大事ということで気にせずどんどん書いていこうと思います。


NetHackとはどんなゲームか? については多分後日の記事で書きます。*1とりあえず、「不思議のダンジョンシリーズ」の遠い親戚くらいに考えておいてください。


さて、ここで本家NetHackのサイトを見てみましょう。

08 Dec 2003 NetHack 3.4.3 released CURRENT VERSION

おう……最終バージョンのリリースが丁度10年前ですね。時の経つのは早いものです。
といっても、私が始めた時にはもう日本語版NetHack 3.4.3がリリースされていたのですが。セーラー戦士などなかった。


このように本家NetHackの更新はもはや絶望的ではあるのですが、プログラムのソースコードが公開されている利点を生かしてNetHackから枝分かれしたヴァリアント(派生物)が様々生まれており、いくつかは現在でも更新が行われています。
今回の記事では現時点で比較的更新が活発なヴァリアントを、私自身の知識更新ついでに紹介していきます。

UnNetHack

それほど派手な拡張はないものの、NetHackでの固定マップやゲヘナの多様性を増やす方向で強化されています。詳しくは以下の翻訳記事をごらんください(若干古い)


UnNetHack最凶のモンスター、anti-matter vortex(緑色のv)。アーティファクトも分解しちゃう


また、初心者向けの「チュートリアルモード」も実装されています。初心者がヴァリアントに手を出すことがあるのか? というのはさておき、面白い試みだと思います。


現在バージョン4.0.0がリリースされています。開発ブランチに5.1.0のディレクトリが見られますが、まだ公式アナウンスは出ていない模様。
また、さらにUnNetHackから派生したUnNetHack Plusというヴァリアントも出ている模様です。


日本語化されたバージョンはso-miya氏がリリースしていたのですが、最近音沙汰がありません。仕事が忙しいだけなのを願いたいのですが……

DynaHack

以前開発されていたNitroHackというヴァリアントのさらなる派生です。UnNetHackの要素も取り込まれているようです。
ネットワークプレイ特化や表示・操作インターフェイスの向上など盛り込まれています。


win版dynahack画面。合い言葉はAscend or Die


Linux上でも遊べるようですがまだ試していません。doc/unnitorohack.txtにインストールガイドらしきものがあります。

NetHack 4

NetHack3.4.3の後継を目指したヴァリアントですが、元々の開発陣とは関係ないようです。こちらもNitroHackをベースにしています。

dNetHack

NetHack3.4.3ベースのヴァリアントです。
「数多くのアーティファクトの追加、新モンスターの実装、マップの再構成および拡張」が目玉というふうになっています。
また、新システムとして"ward sign"というのが実装されているようです……どうも床に文字を刻んで発動させるようなのですが、よく把握していません。分かり次第追記します。

JNetHack FHS patch

最後に国産ヴァリアントとしてJNetHack FHS patchを挙げておきます。
JNetHack 3.4.3を基本に、各種アニメ・漫画ネタ(わりと古め)をたくさん、またPatchDBに存在する数多のパッチを貪欲に取り込んだヴァリアントです。現在も地道な更新が続いています。

追加要素が盛りだくさんすぎて正直混沌としていますが、NetHackを始めたばかりの右も左も分からない状態を再体験するにはいいのではないでしょうか。

一時期はちょっと遊ぶ度にクラッシュしている感じでまともに遊べなかったのですが最近はだいたい安定しているようです。
Linuxで動かすには少々パッチを当てる必要がありますがそれはまた別の記事で。

まとめ

NetHackの血脈は滅びず受け継がれています。みんなもっとプレイしよう。そしてたくさん死のう。

次回予告

次回はid:Albaさんにバトンタッチ!

*1:id:dplusplus:20131221で書きました